梅毒
梅毒とは、梅毒トレポネーマ（Treponema pallidum）という細菌によって引き起こされる性感染症（STI）です。進行すると全身に影響を及ぼし、放置すると重篤な合併症を引き起こす可能性があります。近年、日本でも梅毒の感染者数が増加傾向にあるため、注意が必要です。
感染経路
梅毒は主に以下の方法で感染します。
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性行為（膣性交、肛門性交、口腔性交）
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感染した部位の皮膚や粘膜との接触
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母子感染（先天梅毒）：妊娠中に感染が胎児にうつることもあります。
※ コンドームを使用していても、皮膚や粘膜の接触部分に病変があると感染の可能性があります。
症状と進行段階
梅毒は4期に分かれて進行します。
症状は自然に消えることもありますが、治ったわけではなく、体内に細菌が残っています。
第1期（感染後3週間程度）
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感染部位（性器、肛門、口など）にしこりや潰瘍（硬性下疳）ができる
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痛みがないことが多い
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リンパ節の腫れが見られることも
自然に治ったように見えても細菌は体内に残存します。
第2期（感染後数か月）
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バラ疹：体幹や手足に赤い発疹が出現
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扁平コンジローマ：性器や肛門周囲に湿ったいぼのようなもの
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発熱、倦怠感、関節痛 など風邪のような症状
皮膚症状は自然に消えることもありますが、病原菌は体内に潜伏しています。
潜伏期（無症状）
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数年にわたり症状が現れないことがあります。
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潜伏期間中でも他者に感染させる可能性があります。
第3期（数年～数十年後）
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ゴム腫：皮膚や骨、内臓にできるしこり
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神経梅毒：脳や神経系に障害を引き起こす
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心血管梅毒：大動脈に炎症を起こす
治療せずに放置すると、命に関わる合併症を引き起こすことがあります。
検査方法
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血液検査：梅毒の抗体を調べる検査が一般的です。
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病変部の検査：潰瘍や発疹の組織を検査することもあります。
性感染症の疑いがある場合や不安がある場合は、医療機関での検査を推奨します。
治療方法
梅毒は抗生物質（ペニシリン）を用いた治療で完治が可能です。
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早期梅毒（第1期、第2期）：ペニシリンの注射を1回
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晩期梅毒（第3期）：複数回の注射や経口薬を服用
パートナーも同時に検査・治療を受けることが重要です。
予防方法
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コンドームを正しく使用する
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不特定多数との性行為を避ける
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定期的に性感染症の検査を受ける
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性行為の前にパートナーと感染症について話し合う
まとめ
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梅毒は早期発見・早期治療が重要です。
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放置すると重篤な合併症を引き起こす可能性があります。
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無症状でも感染している場合があるため、定期的な検査を受けることを推奨します。
少しでも不安がある場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
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